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トーリツ介護支援 お花茶屋
在宅看取りとペットのこれから ~家族のミーちゃんと一緒に~

2024/04/19



これは猫のミーちゃん。
お花茶屋事業所のケアマネジャー、ヘルパーともに長い間ご支援させて頂いたご利用者のKさんのペット。ペット以上の家族。



これはお花茶屋のケアマネ、さくら。
猫をこよなく愛し、日々猫グッズを収集する。多分、猫の生まれ変わり。



これはKさんの担当ケアマネ、かえで。
Kさんのどんなに細かな要望も真摯に受け止め、寄り添い続けるお花茶屋事業所の懐深い偉大なる母。

今回はそんなミーちゃんと、さくらと、かえでの、命を紡ぐ物語です。

ミーちゃんはKさんとアパートで暮らしていました。
Kさんはご病気に年齢も加わって徐々に、そしてついに寝たきりとなってしまいました。

ミーちゃん以外身寄りのないKさんは、担当ケアマネかえでと、たくさん相談をしましたが、結果施設には入らず、ミーちゃんと自宅で過ごすことを選ばれました。

ケアマネかえでは、Kさんのご様子に合わせて、ヘルパー、訪問看護師、訪問医師、福祉用具専門相談員と連日連絡を取り合い、Kさんがミーちゃんと穏やかに過ごせるよう、サービスの調整に奔走しました。

ミーちゃんはいつもKさんの傍にいて、ウトウトするKさんを見守っていましたが、支援者たちが来ると支援者の足に自分の顔や体をすり寄せ、Kさんのお世話をしてくれてありがとうと言ってくれました。

ある日、


Kさん:「ミーちゃんを保健所にお願いしようと思うんだ」

Kさんはケアマネかえでにそう言いました。
自分がいなくなった後のミーちゃんを、Kさんは誰よりも心配しています。


かえで:
「Kさんですが、ペットの猫を保健所にお願いしたいと言っています」

ケアマネミーティングで皆に報告しました。


さくら:
「え!?そんなの絶対だめ!!ちょっと、何とかするから待って!!」

猫の生まれ変わり、さくらが叫びました。
さくらはすぐに知り合いのペット保護施設に連絡しミーちゃんの引き取りを依頼しました。


かえで:
「別のケアマネが動いてくれて、ミーちゃんは保護施設にお願いできましたよ」

後日、ケアマネかえでがKさんに伝えると、Kさんは何度も何度も頷いていました。

街では桜が咲き始めた頃、Kさんはミーちゃんに見守られながら自宅で息を引き取られました。
ケアマネかえでや、なじみのヘルパーたちがお別れの挨拶に向かうと、いつもより人数が多いからか、ミーちゃんはキャットタワーの最上階にいて、少し警戒している様子で支援者たちを見下ろします。


さくら:
「ミーちゃん、もうここには住めないから一緒に行こう!」
さくらがキャットタワーに両手を伸ばし優しくミーちゃんに語り掛けます。

するとそれまで毛を逆立て威嚇していたミーちゃんが、すっとさくらの両手に身をゆだねました。さくらがミーちゃんを抱きしめ優しく撫でます。

…Kさんがほんの少しだけ、ほっとしたお顔になったようでした。

それからミーちゃんは、さくらの自宅で数日おてんばに過ごした後、保護施設に引き取られました。Kさんのような新しい家族に、また出会えますように…

そう祈りながら、さくらとかえでは今日もご利用者のお宅へ向かいます。

この物語はお花茶屋事業所の実際の支援を元に、すこし脚色しています。
ケアマネ、ヘルパー、担当外のケアマネも皆でKさんとミーちゃんに寄り添い「自分らしく、自分の家で、最愛のペットに見守られながら最期を迎え、ペットも守る」を叶えた物語です。
今後もお花茶屋事業所ではご利用者お一人おひとりに寄り添い、希望を叶える支援を続けていきます。
ミーちゃん、元気でね!

保護された犬や猫を新しい家族として迎え入れるための方法や譲渡を受けたい、ずっと一緒に暮らすために知っておきたいことなどの情報は、東京都動物情報サイト「ワンニャンとうきょう」にも掲載されています。

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